堺屋太一『東大講義録 ―文明を解く―』要約
『東大講義録 ―文明を解く―』isbn:4062113791
元官僚・元小説家・元経済学者・元政治家の堺屋太一の東大講義録。
文明を読み解いて来るべき未来を考えようという本。
歴史区分
知価社会
規格大量生産が役に立たなくなり、ブランドや企画や流行が値打ちを持つ社会。
価値は客観的なものではなくなり、主観的になるので、社会一般に通用する価値というのは成り立たない。
物財の需要供給の予測は比較的容易だが、知価は予測困難であり、持続しない。
産業区分
4つの産業が3つの場で展開され、12に細分化できる。
- 産業区分
- 物財産業(従来の第一次・第二次産業)
- 位置産業(不動産・倉庫・商業)
- 時間産業(時間の過ごし方。娯楽)
- 知識産業(教育)
- 場
- 個人
- 産業
- 社会・公共
これからは時間産業の時代。ITもその側面を持つ。
共同体
- 血縁
- 地縁
- 民族・国家・階級・宗教・職種別組合・地縁の復権・職縁(日本的。企業によるつながり)など様々な試み
- これからは好縁(インターネットが可能にした趣味によるつながり)、あるいは集団に属しない個人の増加